瓦博士の渡来以来、わが国の木造建築を覆い、美しい甍（いらか）の波を構成してきたこのユニット建材の歴史を顧みつつ、地場産業としての現況を取材し、その活性化を考える。
■目次
［写真構成］瓦のある風景 増田正ほか
北海道／北陸／関東／中部／近畿／中国／四国／九州／沖縄／各地の瓦
［写真構成］かわらのかたち 山田脩二
瓦が一枚......──淡路幻想 伊藤ていじ
瓦の風土記 浦辺鎮太郎
瓦史散歩・近世以降 駒井鋼之助
瓦屋根と地域性──工事店調査を通して 吉田倬郎
瓦の大きさは何で決まるか 松留慎一郎
異譚・入り母屋御殿考──瓦が促したイメージのスタイルとして 安藤正雄
瓦産地訪問 三州／淡路／石州
昔の瓦は「ほんまもん」──屋根修復者の眼から 小林章男さんに聞く
和型粘土瓦の種類
瓦を葺く──引っ掛け桟葺きのばあい
だるま窯の時代──昔の瓦づくり
トンネル窯で焼く──現在の瓦製造工程
□KAWARA and Architecture
瓦 石山修武
瓦の今後（ポストモダン） 木島安史
瓦へのラブ・コール 象設計集団・樋口裕康
うなぎのにおいを吸いこんで 速水史朗
瓦屋根への想い 平井保雄
今さら、瓦でもあるまいに 山田脩二