
連綿と時を刻んできた道具たちと、それらの配置が語る身体運動の軌跡。さまざまな職人の仕事場を舞台に、人と道具との濃密な関係から手仕事の意味を問う。監修=村松貞次郎。
■目次
職人のミクロコスモス 村松貞次郎
[図版構成]居職の道具と仕事場 岡本茂男
岡林金一郎(斧鍛冶)/畠中勉(蔦鍛冶)/水野正範(刀鍛冶)/伊野治一(研ぎ師)/中屋幸吉(鋸鍛冶)/横山義雄(建築金物鍛冶)/赤地友哉(漆芸家)/西川孫助(塗師)/千田堅吉(京唐紙)/河内光明(鍛金)/西山眞直(切嵌め)/新井行雄(錐)/鈴木政江(桶屋)/大野喜義(下駄)/山本宮次(鋸目立て)/千代鶴貞秀(鉋鍛冶)/中屋介左右衛門(鋸鍛冶)
[座談会]道具──その使い勝手のあとさき 岡本茂男×土田一郎×二村次郎×村松貞次郎
職人気質いま・むかし 遠藤元男
道具を芸にする──私の逢った職人たち 安田武
茶筅のなかの"もうひとつの自然" 内藤正敏
ある漆芸家の仕事場 六角鬼丈
高山の彫りもの師の場合 遠藤利克
道具・覚え書き 遠藤利克
手仕事の経済学──石油文明をのりこえるために 室田武
身体の道具化 多木浩二
[写真構成]職人の道具とからだ 清野文男