江戸時代、オランダ渡来のギルト・レザーを「金唐革」として小物入れなどに用い、明治期にはさらにそれを模した擬革紙を壁紙に。その不思議な変容に日本人の資質を垣間見る。
■目次
[口絵]西洋の革壁が
ヨーロッパの革壁──東西文化交流の点と線 森下雅代
日本の工芸としての金唐革 河野実
明治の"芸術産業"金唐革紙 久米康生
□コラム
革壁はこうしてつくられた──ディドロの『百科全書』にみる 森下雅代
もうはりかえられてしまったけれど──国会議事堂の金唐革紙
明治の洋風建築に残る金唐革紙 山本雅治
後藤清吉郎さんの"金唐和紙"──版木棒をひとり守って
金唐和紙をつくる