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中谷宇吉郎の森羅万象帖

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中谷宇吉郎の森羅万象帖

本体価格 1,800円
体裁 A4判変型・並製・78頁
ISBN
978-4-86480-504-9

2013年03月発行

「雪は天から送られてきた手紙である」というフレーズで知られる中谷宇吉郎(1900-1962)。雪の結晶の美しさに魅せられ、3000枚もの写真を撮影して研究を重ね、世界初の人工雪をつくり、そのメカニズムを明らかにした科学者だ。
本書では、随筆家でもあった彼の言葉を道しるべに、科学者・中谷宇吉郎の軌跡を図版豊富に辿り、宇吉郎の科学に対する姿勢を浮き彫りにする。その軌跡は、宇吉郎に科学者として強い影響を与えた生涯の恩師・寺田寅彦の下での火花放電の研究に始まり、雪の結晶、霜、氷などの雪氷研究に至る。それぞれの研究で紹介する写真の多くは、宇吉郎が「観察の武器」として膨大な数を残した撮影記録で、自然現象のかたちを見事に捉えている。モノクロームの世界に浮かび上がるのは、空中に咲く火の花、空に舞う雪の華、氷中に滲み出る花々。自然はなんと美しく、また不思議で驚異であるか。そんな自然に宇吉郎は憧憬の心で向き合い、その神秘を解き明かすことで自然の美しさを真に理解しようと試みた。随所に散りばめた宇吉郎の言葉がそのことを示唆する。巻末に収録する福岡伸一(生物学者)ら3名の文章が、中谷宇吉郎の思想を今日の科学につなげる。


■目次

「ねぇ君、不思議だと思いませんか?」
実験物理学の醍醐味を味わう
Interesting & Practical
不思議を発見する「森羅万象帖」
複雑精緻を極めた結晶の美
結晶の写真を3000枚撮影
美しくない結晶にこそ価値がある
雪の神秘へさらに近づく
雪は天から送られた手紙である
雪の結晶分類表
手紙の暗号を読み解く
[宇吉郎の随筆再録]「霜柱の研究」について
絵を描き随筆を綴る
科学映画の先駆者
科学で大切なのは役に立つこと
氷の物性の謎に挑む
「氷は金属である」
新しい土地には新しい現象がある

中谷宇吉郎に寄せて 福岡伸一
中谷宇吉郎──没後50年を経て 神田健三
父の言葉 中谷芙ニ子
中谷宇吉郎略年譜

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