楮（こうぞ）、藍、塩、蝋（ろう）などの四国の産業を支えてきた民家や、往時の繁栄を偲ばせる町並みを訪ね、家屋の来歴や建築的特徴などを紹介。文化財保護に携わる立場から、地域の人々の生活に密接に関わったかたちでの産業振興と保護の調整の必要性を語る。
■目次
□民家保護の歩みと四国の民家
はじめに
戦前の保護──文化財保護法以前
昭和30年代──「民家緊急調査」以前
昭和40年代──「民家緊急調査」
昭和50年代──文化財保護法の一部改正
近年の民家保護の傾向
移築された民家──四国民家博物館［河野家住宅、下木家住宅］／山中家住宅／恵利家住宅／長岡家住宅／小采家住宅／竹内家住宅
当初位置に残る家──真鍋家住宅／細川家住宅／山中家住宅／立川番所書院／山内家下屋敷長屋
山間に暮らす──田中家住宅／粟生原家住宅／三木家住宅／木村家住宅
屋敷構えの残る家──豊島家住宅／渡部家住宅／関川家住宅／小比賀家住宅／田中家住宅／福永家住宅
町並みと民家──内子町八日市護国の町並み／上芳我家住宅／本芳我家住宅／大村家住宅／丸亀市塩飽本島町笠島の町並み／脇町南町の町並み
□民家保護の課題と将来