書籍検索

現代建築家コンセプト・シリーズ29<br>能作文徳|野生のエディフィス

現代建築家コンセプト・シリーズ

現代建築家コンセプト・シリーズ29
能作文徳|野生のエディフィス

本体価格 1,800円
体裁 A5判・並製・160頁
Japanese/English
ISBN
978-4-86480-052-5

2021年01月発行

若手建築家の建築思想から建築の方途を探る「現代建築家コンセプト・シリーズ」No.29は、(1)地球環境や生態系に配慮した家づくりやまちづくり、(2)太陽エネルギーを生かしたオフグリッドハウス、(3)土壌の健全性を回復する建築やランドスケープ、(4)生産から廃棄までの物質循環に配慮したエコロジカルデザイン、などのデザイン思考に取り組む建築家、能作文徳による初の単著です。
近年は、街並みを構成する建築のさまざまな素材に着目し、築40年の瓦屋根の家屋を解体して修繕、移築した《高岡のゲストハウス》(2013)や、都市のストックである中古住宅にあなを開け、生命がつくるレイアウトにあわせて手を入れ続けていく自邸兼事務所《西大井のあな 都市のワイルド・エコロジー》(2017)などが注目を集めています。これらの作品をはじめ、能作文徳は、土地やその歴史、素材や資源、住宅産業や社会制度、人々の生活のあり方など、より広範囲の設計与件を取り込みながら、新しい生態系としての建築の実現を志向しています。大きなスケールとこまやかな思考を16章に盛り込んだ、21世紀の建築が臨むべき体系を示す1冊です。


■目次

精緻な雑種
―事物連関を追い、組み替え、繋ぎ直す
賞味期限切れ都市と新品都市
都市のワイルドエコロジー
路地と家
惑星規模のものと身の回りのもの
多敷地の感覚
背景への感触
制約とやぶれかぶれ
物質循環のネットワーク
分解派建築
屋根の移動
都市の土壌化と堆肥化
地球のための基礎
食べられない部分の建築
木と火の行為可能性
オフグリットシステムと生活の主体性
太陽と調理
エレメントの生態学的複合
作品リスト
著者略歴

■著者略歴

能作文徳(のうさく・ふみのり)
建築家。能作文徳建築設計事務所主宰。1982年富山県生まれ。東京工業大学工学部建築学科卒。同大学院理工学研究科建築学専攻修士課程修了。博士(工学)学位取得。2012─18年、東京工業大学大学院環境・社会理工学院建築学系助教、2018年─、東京電機大学未来科学部建築学科准教授。2016年、第15回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館展示特別表彰。2019年、第58回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示選出。http://fuminori-nousaku.site

TOP