小さな芸術家であり、あるときは巧みな狩人でもある、私たちの身近にいるクモを改めて見つめ直し、レースのような網がつむぐ幾何学のデザインを紹介します。
本書で登場するクモの網は船曳和代さんが何十年にもわたって収集した標本です。それぞれの標本の多くには、七字由布さんのイラストにより、クモが狩りをしたり、網を張る様子がうかがえます。
■目次
クモって、どんな生きもの？
□小さな狩人の巧みな技
ふんわりドーム
ふかふかハンモック
クラゲの親子
［コラム］ノックダウン式網は三層構造
レースのテーブルクロス
女王の風格
［コラム］精緻な網を張る隠し技
［コラム］ジョロウグモの食事メニュー
驚異のレコード盤
平凡だけど非凡
［コラム］円網のつくり方
円網いろいろ
葉隠れの狩人
ワンポイントがお洒落
武器は遊び道具
［コラム］飛び道具を使うクモたち
水上レストラン
［コラム］水上での縄張り争い
地下レストラン
お手軽一本釣り
ゴミが命！
サインはX
隠れ帯いろいろ
［コラム］隠れ帯は何のため？
極細糸のトリック
［コラム］ウズグモの糸の秘密
ウズグモたちのヘンな網
破れた網タイツ
葉っぱの天幕
糸が切れても大丈夫
［コラム］手抜きに見えて、すごい網
伸びたり縮んだり
アンテナ付きテント
はしごの網
Spider's Web Index
クモの網に魅せられて 船曳和代
糸が紡ぐ世界 新海明