書籍検索

武田五一の建築標本<br>──近代を語る材料とデザイン

BOOKLET

武田五一の建築標本
──近代を語る材料とデザイン

本体価格 1,800円
体裁 A4判変型・並製・74頁
ISBN
978-4-86480-517-9

2017年03月発行

近代建築を牽引した建築家・武田五一(1872~1938)は博物学者でもあった!?
国会議事堂の設計にも関わった五一は、自身の建築だけでなく、教育にも力を注いでいた。創設に携わった京都大学建築学部やデザインを教えた京都工芸繊維大学には、彼が中心となって収集した多岐にわたる建築素材や金物サンプル類が残されている。教育用として集められたものの、好奇心旺盛な五一の分類学的思考によって選ばれたそれらは、まさに「建築標本」と呼ぶにふさわしい。建築家でありながら博物学者とも思わせる所以である。
本書では、本邦初公開となる資料を中心に約80点の「建築標本」をカラー図版で紹介。明治の幕開けとともに近代化が始まった日本の建築を象徴する多彩な材料を一望しながら、未来を見据えたコレクター・五一の世界観を垣間見る。彼の好奇心と関心が詰まった建築コレクションを初披露する。


■目次

武田五一の横顔

[図版構成]京都に残した建築デザイン標本
新たなる材料──金網/人造石/ロイロ仕上げ/板ガラス/装飾ガラス/プリズムガラス/セメントタイル・瓦
時代の流行──日華石・光華石/タイル/テラコッタ/スパニッシュ様式
近代的生活──水栓金具/錠前/金具見本/石材見本
古典再考──柱頭/石膏模型/古建築模型/瓦/建具雛形
二十世紀初頭のデザイン表現──図案学の装飾標本/セセッションの室内装飾/商業美術へのまなざし

武田五一と「建築標本」 酒井一光(大阪歴史博物館主任学芸員)
武田五一が伝えたもの 石田潤一郎(京都工芸繊維大学教授)
学びの足跡

撮影=佐治康生

TOP