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手のひらの太陽<br>──「時を知る、位置を知る、姿を残す」道具

INAXミュージアムブック

手のひらの太陽
──「時を知る、位置を知る、姿を残す」道具

本体価格 1,500円
体裁 B5判・並製・64頁
ISBN
978-4-86480-904-7

2014年04月発行

季節を問わず正午に必ず真南を通る太陽。その規則正しい動きから、古代の人たちは時間を測りました。日時計はエジプトで誕生し、ヨーロッパでは日常に欠かせない存在です。また、目印の無い海の上では、自らの船の位置を確かめる唯一の方法が、六分儀を使って太陽の高さを知り、そこから位置を割り出していくことでした。古代ギリシアでは太陽を観察するために、ピンホールからの投影現象で日食を観察する方法を生み出しました。やがて目の前の景色を手で描き写す道具として、カメラの原点となるカメラ・オブスキュラが誕生します。
本書は「人類最初の科学装置」の日時計を中心に、人類が太陽を身近なものとしてとらえ、利用しようと試みてきた歩みと、その知恵の結晶から生まれた3種類の道具を紹介していきます。コラムでは、世界および日本の人たちが太陽をどうとらえたかの考察や、国旗・国章に描かれた太陽など身近な太陽を多角的に見ていく、充実した一冊です。


■目次

□時を知る──日時計
日時計の歴史 荒川紘
手のひらの日時計──小野行雄コレクション 小野行雄
日時計の原理──時を正確に測るために 上原秀夫
年月を知る暦──人は太陽からどのように日、月、年を読み取ったか 片山真人

□位置を知る──六分儀
神戸大学海事博物館+曽根田馨コレクション
「六文儀」の出現 上西勝也
六分儀の仕組み

□姿を残す──カメラ・オブスキュラ
太陽の鉛筆 伊藤俊治

『百科全書』の日時計──宇宙の理を希求する 逸見龍生
明日の曙光への淡い憧れとともに 今福龍太
イメージの中の太陽──日本の民話や祭りの風景から 貝瀬千里
地球と遊ぶ、太陽と遊ぶ 木村崇人

太陽の描かれ方──国旗/国章
「六分儀」など測量切手の世界──上西勝也コレクション

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