大『名品』展 ―タイル・テラコッタ・古便器・土管のコレクション

大『名品』展 ―タイル・テラコッタ・古便器・土管のコレクション

INAXライブミュージアムは、「窯のある広場・資料館」からはじまりました。
高い煙突と、大きな窯を内部に抱く黒壁の土管工場は、常滑のやきものの歴史を物語るシンボルの一つです。「後世に残したい」との思いから、改修し、整備して1986年から一般に公開しています。これが私たちのコレクション第一号となりました。以来、世界の装飾タイルや、建築陶器・テラコッタ、古便器、土管など、人の暮らしを彩り、あるいは日本の近代的な生活を支えてきたやきものが集まり、膨大なコレクションを築いています。

近代窯業の歴史を象徴する文化財である「窯のある広場・資料館」が3年に及ぶ保全工事を経てリニューアルオープンすることを機に、これまで展示する機会が少なかった貴重な「名品」を収蔵庫から出し、常設展示品とともに展覧します。

その多くは美術史には登場しないものですが、いずれも人の暮らしを豊かにしてきたものであり、そこには真摯なものづくりの心や、住空間を彩る気持ちが凝縮した「美」が宿っています。

INAXライブミュージアムの稀有なコレクションを一堂にご覧いただくまたとない機会となります。数々のコレクションから垣間見える人々の暮らしや、工夫を凝らしたものづくりの心に思いを馳せながら、力強くも繊細なやきものの魅力をご堪能ください。

会期2019月10月5日(土)~2020年3月31日(火)
会場INAXライブミュージアム「土・どろんこ館」「世界のタイル博物館」企画展示室を中心に館敷地内
休館日水曜日(祝日の場合は開館)、2019年12月25日(水)~2020年1月3日(金)
観覧料共通入館料にて観覧可 (一般:700円、高・大学生:500円、小・中学生:250円)
主催INAXライブミュージアム企画委員会
アドバイザー竹多格(タイル研究家)
展示デザイン&会場グラフィック中原崇志、早川大祐、 永田耕平、丸古実 [DENBAK-FANO-DESIGN]

見どころ

当館では、世界の装飾タイルやテラコッタ、土管などのコレクションを、歴史的背景とともに常設展示してきました。いずれも代表作ではありますが、大型であったり、材質的に長期展示が難しかったり、珍品だが歴史的に支流であったりして、普段お見せする機会の少ない資料を本展では「名品」として多様な視点で選び出し、当館初公開作品を含め約120点を常設展示に加えてご覧いただきます。2つの企画展示室に加え、常設展示室のスペースを利用して展示し、観覧者はマップを片手に敷地内を散策しながら「名品」を展覧いただけます。

展示風景

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関連イベント

講演会&館内ツアー 「私が選ぶ、INAXライブミュージアムの『名品』」

開催日時 2019年11月23日(土・祝)
①講演会
17:15-18:45
②館内ツアー
Part1:15:30-15:50
Part2:16:10-16:30
会場 ①講演会
「世界のタイル博物館」
②館内ツアー
Part1:「土・どろんこ館」の展示
Part2:「世界のタイル博物館」の展示
定員 ①講演会
申込先着60名
②館内ツアー
お一人様いずれかのご参加で、各回申込先着15名
聴講費 当日の共通入館券が必要
申込方法 10月5日 10:00より受付開始します。E-mailにてお申し込みください。
申込み先
E-mail
event.ilm@lixil.com(予約専用)
メール件名に参加するイベント名「11/23講演会」「館内ツアー1 / 2(いずれかひとつ)」を明記の上、参加人数、参加者全員の氏名、当日連絡のつく電話番号をご記入ください。
※キャンセルする場合は必ずご連絡ください。
お問合せ TEL:0569-34-8282

トーク内容

染付の大皿や鉢を見続けた専門家は、染付タイルや染付古便器のどこを見るか。見方、そして「名品」と判断するポイント、さらには膨大なコレクションを前に自分なりの楽しみ方をお話しいただきます。

ゲスト

◎森 由美(陶磁研究家):東京生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科修了(保存科学専攻)。
戸栗美術館学芸員、日本陶磁協会を経て、独立し執筆、講演、企画制作、テレビ番組「なんでも鑑定団」出演などで陶磁器や伝統文化の分野で多岐にわたり活躍。著書に『古伊万里 IMARI ジャパノロジー・コレクション』(角川ソフィア文庫)、『古伊万里 蕎麦猪口・酒器1000』(講談社)ほか。

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