日本

6世紀、大陸から仏教とともに瓦製造技術が伝わると、木造建築の床や腰壁に敷瓦、腰瓦が使われるようになり、江戸時代には釉薬が施され寺社仏閣を飾った。明治期になると、欧州から西洋建築と共に輸入されたタイルを手本に国産化される。また、同時期に西洋から伝わる煉瓦を基に、建築の表面仕上げ用として化粧煉瓦が生まれた。大正11(1922)年、敷瓦、タイル、化粧煉瓦など呼び名が異なる薄板状のやきもの建材はすべて、タイルに名称が統一された。その後、暮らしや都市の変化に合わせてタイル文化は花開き今に至る。

緑彩花文敷瓦

緑彩花文敷瓦

【伝東大寺敷瓦】
奈良時代中期(8世紀)
290×295×33(mm)

東大寺建立(751年)時のものとされている。奈良三彩様式を備えた日本で最初の釉を使用したやきもの。

染付草花文本業敷瓦

染付草花文本業敷瓦

明治時代(19世紀~20世紀)
147×147×18(mm)

瀬戸では、有田から導入された磁器の製法を「新製」、従来の陶器によるものを「本業」と呼び区別した。転写技術により文様付けをしたもの。

多彩薔薇文レリーフタイル

多彩薔薇文レリーフタイル

製造元:淡陶
20世紀前期

明治時代末にイギリスのヴィクトリアン タイルを参考にした乾式成形の多色装飾タイルの国産化に成功し、昭和初期までマジョリカタイルとして親しまれた。

日本のタイル