ミュージアム日記 No.264
国際芸術祭「あいち2022」開幕!
7月30日(土)より、国際芸術祭「あいち2022」が開幕しました!世界32の国と地域から100組のアーティストが参加し、最先端の芸術に触れる国内最大規模の国際芸術祭「あいち2022」。
会場は、愛知芸術文化センターの他、一宮市、常滑市、有松地区(名古屋市)。INAXライブミュージアムも展示会場となり、常滑出身の陶芸家・鯉江良二(1938-2020)作品を「窯のある広場・資料館」2階にてご覧いただけます。
自身の顔をかたどった《土に還る》シリーズ(1971年)や、反核を訴えた《証言》(ミシン・1973年)、《チェルノブイリ》シリーズ(1989-90年)など、陶芸の枠におさまらず、現代美術家として力強い社会メッセージを発し続けた鯉江良二の代表作をご覧いただける絶好の機会です。
やきものならではの力強さ、印刷やスクリーンでは決して伝わらない圧倒的な迫力を体感できます。戦争・核の恐ろしさ、平和の尊さを再認識する貴重な展示です。
8月13日(土)には、芸術祭の参加アーティストであるシアスター・ゲイツが音楽パフォーマンスを当館にて披露してくれました。
シアスター・ゲイツは、1999年、2004年に常滑で陶芸を学び、常滑を第二の故郷とまで呼ぶアーティスト。社会活動家としても多才に活躍し、ブラックカルチャーと常滑の陶芸文化を融合、発展させていく新たな試みとその拠点づくりに取り組んでいます。
そんな彼が、自身のバンド「ブラック・モンクス・オブ・ミシシッピ」のメンバーと当館を訪れ、公開収録を行いました。独特の詠唱・演奏で練り歩くパフォーマンスの中で、鯉江作品《熔》(1968年)を何度も周遊した際には、鯉江作品との見事なコラボと感じました!
「あいち2022」常滑会場のシアスター・ゲイツ作品は、やきもの散歩道の旧丸利陶館の建物を生まれ変わらせた「ザ・リスニング・ハウス」。彼の社会活動家としての取り組みは、TEDトーク(2015年)でご覧いただけます。