INAXライブミュージアム 世界のタイル博物館 INAX TILE MUSEUM

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第6回「街角のモザイクタイル」展
2007年1月4日(木)〜2007年9月下旬

第5回の施釉タイルの魅力とは対照的に、身近に見られるタイルを取り上げます。玄関先や浴室に使われた小粒のモザイクタイルがテーマです。小さな面積のところに手軽に張れて、清潔感のある仕上がりを実現する建築材料として、戦後から本格的に使われ始めたタイルです。現在ではマンションの外壁仕上げ材としての需要で活況を呈していますが、もとはこじんまりした場所への利用でした。本展では、昭和40年代に制作された見本台紙とともに、その前後に施工されたと思われる街角で見かけた施工例を写真で紹介しています。懐かしくご覧いただいたり、改めてモザイクタイルの良さを再発見していただければ幸いです。



会期

2007年1月4日(木)〜2007年7月下旬

時間

10:00AM〜6:00PM(入館は5:30まで)

会場

世界のタイル博物館 1階 常設展示会室・企画展コーナー

休館日

毎月第3水曜日

hist64.jpg小粒なモザイクタイル



写真パネルと見本台紙の展示

■モザイクの歴史

モザイクの意味は、「貝殻、ガラス、石などの小断片を並べて、模様を表した飾り」(大辞林)とあります。実際には、白黒の小石モザイク、大理石モザイク、ガラスモザイク、タイルモザイク、貝殻モザイク、寄木細工などさまざまなタイプのモザイクがあります。いずれも色の異なる材料をサイコロの形や不定形に加工して、それを寄せ集め壁や床に埋め込んで図柄や模様を描きます。古くは紀元前2000年頃のメソポタミアのウルクで天然石によるモザイクが作られています。2階の「オリエントのコーナー」にクレイペッグ(粘土釘)によるモザイクの例をレプリカで紹介しています。

■日本でのモザイクタイル生産の始まり

国産第1号は、明治43年に伊奈初之烝が石膏型による湿式成形で8分角(約25mm)のモザイクタイルを試作しています。その後、大正5年には乾式成形に成功しています。当初は陶器質の無釉でした。その後、不二見焼や日本窯業が本格的に生産を始めました。常滑では伊奈製陶が創業当初(大正13年)からモザイクの生産を始め、折からの衛生思想の普及で銭湯の床への使用が広がり、日本陶業、船井製陶所、杉江製陶所、大正製陶所、大田川製陶所が陶器質のモザイクタイルを生産していました。  モザイクタイルは、施工効率を高めるために、昭和初期には、1尺四方(303mm)の紙張りに加工して出荷されるようになりました。 昭和10年前後からは、施工場所が水周りであることもあり耐水性の磁器質タイルが主流になっていきました。さらに昭和20年代後半から岐阜の笠原や多治見地区では、無釉から施釉タイルへの変換が進みました。

■モザイクタイルの特徴

日本工業規格で、モザイクタイルは面積が50平方センチ以下のものと規定しています。小さいものでは10mm角(当時の寸法表示では3分5厘)のものから大きいものは76mm(2寸5分)まで各種あります。 形は、正方形だけでなく、長方形(二丁もの)や円形、玉石形など多岐にわたり、小さい形ゆえに、平面だけでなく、曲面をも自由自在に連続した面として仕上げることができその施工の自由度は特筆すべき特徴となっています。 土・どろんこ館のトイレの手洗いは、丸い手洗い鉢と円柱の台座でできていますが、この曲面に、1cm角の施釉タイルが張ってあります。モザイクならではの仕上げです。 また、モザイクタイルは、全他の面積に占める目地部分の面積比が高くなるため、ノンスリップ効果も高く、水周りの床仕上げにも広く使われてきました。

■展示写真の解説

割りモザイク店舗への利用、丸モザイクによる床仕上げ、マーブル仕様の2寸5分のタバコや腰壁仕上げ、一般戸建住宅玄関周りへの利用、浴室の天井・壁・床の仕上げなどを紹介。


見本台紙の展示



施工例写真の展示


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