オランダを代表する版画家M.C.エッシャーの作品を通して、20世紀におけるタイルの発展と、更なるタイルによる表現の可能性を探ります。
※終了しています
会期 |
2008年12月4日(木)〜3月31日(火) |
時間 |
10:00AM〜6:00PM(入館は5:30まで) |
会場 |
世界のタイル博物館 1階企画展示室 |
休館日 |
第3水曜日(祝日の場合は翌日) |
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企 画 INAXライブミュージアム
制 作 株式会社INAX
協 力 ハウステンボス株式会社
M.C.エッシャーは、オランダを代表する版画家で、3次元の世界ではありえない光景を描いた
「だまし絵」の作家として世界中で知られています。同時に、「正則分割」の法則を駆使した
作品を数多く制作し、当時の数学界や結晶学会からも注目を集めていました。
「正則分割」とは、合同なかたちを使って、並進、回転、鏡映といった規則正しい法則で、
隙間なく無限に平面を埋めつくすことをいいます。
エッシャーはこの「正則分割」の法則をスペイン、アルハンブラ宮殿の幾何学模様のモザイク
タイルのパターンから学び、その可能性を見出し一連の作品を発想したといわれています。
1922年、アルハンブラ宮殿を訪れたエッシャーは壁面を飾るモザイクタイルに魅了され、
1936年に再訪、3日を費やしてそのタイル模様を模写しました。
そしてのちに、イスラーム世界で装飾のモチーフとして用いられていた幾何学的なタイル形状
に縛られることなく、鳥やさかなをモチーフに自由な発想で「正則分割」を駆使し、自身の作品
に展開しました。
正方形から鳥へ、鳥からさかなへとの変容(メタモルフォーゼ)を描いた作品には、その典型的
な表現が見られます。
また、エッシャーの正則分割のデザインは、タイルと出会うことによって、版画にとどまることなく、建築へも展開されていきます。
エッシャーのタイルデザインはそれまでにはないタイルによる表現の可能性を示唆するものとなりました。
本展ではタイルで飾ったオランダ、バールンの高等学校の柱を再現するほか、エッシャー
の描いたトカゲや鳥の姿をやきもので再現し、さらなるタイルの表現の可能性を探ります。
会期中、ミュージアムショップにてオリジナルグッズの販売も行います。
著作権者ハウステンボス株式会社の許諾を得、リトグラフ「爬虫類」(1943年)をやきもので再現
著作権者の要請により、画像の無断転用を固く禁じます。