新しい感覚で旺盛な制作を続けている作家の作品をご覧いただく個展シリーズですが、毎年特別展として東京・銀座「INAXガレリアセラミカ」の作家展を1ケ月間開催しています。今展は昨年2007年に開催した7人の作品をご覧頂きます。
会期 |
2008年9月10日(水)〜10月4日(土) |
時間 |
10:00AM〜6:00PM(入館は5:30PMまで) |
会場 |
世界のタイル博物館 1階 企画展示室 |
休館日 |
9月17日(水) |
■ディレクター トーク&オープニング パーティー
9月10日(水)※終了しています
5:00〜6:00PM ディレクター トーク
6:30〜7:00PM オープニング パーティー |
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「やきもの新感覚シリーズ」は、毎年4〜9月に1ケ月会期の展覧会を6回開催しています。5人の作家の個展と前年に「INAXガレリアセラミカ」(東京)で展覧会を開催した作家によるグループ展です。「INAXガレリアセラミカ」(東京)は1994年開設、若手作家の初個展を開催することの多い場ですが、長い間には、常滑の会場の広く豊かな経験を必要とする「やきもの新感覚シリーズ」でも同様に個展を開催する作家が成長してきました。INAXが27年間継続してきた現代美術の展覧会をベースにした独自の視点で、「INAXガレリアセラミカ」「やきもの新感覚シリーズ」ともに新鮮なやきもの作品を応援しています。
「ガレリアセラミカ」は1年におよそ11人の個展を開催して143回を数えます。美術大学の卒業制作や窯業学校、意匠研究所、公募展発表などを幅広く取材し、独創的造形で土ややきものの素材を扱っている新鋭作家を探しています。ほとんど1人1回の開催で、より多くの作家に発表の機会を設けたいと考えています。そして、個展終了後1年分の作家のグループ展をここにまとめて開いています。
2007年は東京会場のリニューアル工事でしばらく休廊した為、開催した作家は以下7人です。
今展は卒展でめぐり合った作家が多く、初個展開催者が5名でした。にもかかわらず、独自の造形性と迫力、会場構成の妙は秀逸でした。リニューアルの祝賀ムードがあったことを差し引いても、多くの来場者を得、また初めて来場した方々からも高い評価を受けました。
紙細工のように薄い白磁を超絶技巧に折り曲げて街の風景をつくり出し、数々の受賞を受けている長谷川泰子、工場機械などをモチーフに、やきものには見えない巨大なオブジェを組み立てる南野馨、既成のテキスタイルプリントが土に転写された出会いから新たな表現を見出した本郷里奈、見えない風を大きな布や水のかたちに託し、ダイナミックな彫刻で表現する藤笠砂都子、多色の絵付けと精緻な造形で熱帯植物群のような幻想的なオブジェの花塚愛、貝殻や骨のようなかたちで構造とフォルムが一体化した白いオブジェの山岸大祐、吐息がもれるような口元が現代的魅力にあふれた瓢をつくった児玉みなみと、パワフルな作家が揃いました。これからの活躍も楽しみな7人の競演をお楽しみ下さい。
■1月 長谷川泰子展―白磁の結界 ホワイト・コンストラクション
■6月 南野馨展―陶 メカニカル・コンポジション
■7月 本郷里奈展―陶の転映
■9月 藤笠砂都子展―陶のストリーム
■10月 花塚愛展―天地祝祭の陶
■11月 山岸大祐展―白亜の輪郭 花鳥のアーチ
■12月 児玉みなみ展―おい、瓢!陶のオブジェ
作家プロフィール |
[長谷川 泰子(HASEGAWA YASUKO)] |
1975年 |
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神奈川県生まれ |
1998年 |
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東海大学教養学部芸術学科美術学課程卒業 |
2005年 |
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第3回韓国京畿道国際陶芸ビエンナーレ 銀賞 |
2006年 |
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朝日陶芸展 秀作賞 |
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第5回出石磁器トリエンナーレ 大賞 |
2008年 |
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台湾国際陶芸ビエンナーレ |
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[南野 馨(MINAMINO KAORU)] |
1966年 |
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大阪府生まれ |
1989年 |
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大阪芸術大学芸術学部工芸学科陶芸コース卒業 |
1990年 |
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個展 ギャラリー白(大阪)'91,'92,'94,'95,'97,'99,'02,'04,'05,'06,'07 |
1994年 |
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近作展17「クレイワークの近作展-小松純・南野馨・宮永甲太郎・森野彰人-」(国立国際美術館:大阪) |
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大阪芸術大学芸術学部工芸学科非常勤講師 |
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武庫川女子大学生活環境学部建築学科非常勤講師 |
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[本郷 里奈(HONGO RINA)] |
1983年 |
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熊本県生まれ |
2007年 |
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京都造形芸術大学美術工芸学科陶芸コース卒業 |
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多治見市陶磁器意匠研究所在中 |
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[藤笠 砂都子(FUJIKASA SATOKO)] |
1980年 |
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山口県生まれ |
2007年 |
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東京芸術大学大学院工芸科陶芸専攻修了 |
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修了制作取手市長賞 |
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個展(INAXガレリアセラミカ/東京) |
2008年 |
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第8回国際陶磁器展美濃入選 |
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第7回益子陶芸展入選 |
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[花塚 愛(HANAZUKA AI)] |
1982年 |
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神奈川県生まれ |
2005年 |
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多摩美術大学美術学部工芸学科陶プログラム卒業 |
2006年 |
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日韓現代陶芸 〜新世代の交感展(愛知県陶磁資料館) |
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個展(くらふとギャラリー集/京都) |
2007年 |
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京都市立芸術大学大学院美術研究科工芸専攻陶磁器修了 |
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個展(INAXガレリアセラミカ/東京) |
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[山岸 大祐(YAMAGISHI DAISUKE)] |
1984年 |
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愛知県生まれ |
2006年 |
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愛知教育大学造形文化コース卒業 |
2007年 |
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やきものの現在 土から成るかたち〜美濃を中心にPartW(ギャラリー ヴォイス/多治見) |
2008年 |
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新進陶芸家による「東海陶芸の今」展(愛知県陶磁資料館/瀬戸) |
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愛知教育大学大学院藝術教育専攻卒業 |
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WAVEウェイブ(ギャラリー顕美子/名古屋) |
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[児玉 みなみ(KODAMA MINAMI)] |
1984年 |
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京都府生まれ |
2007年 |
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京都市立芸術大学美術学部工芸科陶磁器専攻卒業 |
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個展(INAXガレリアセラミカ/東京) |
2008年 |
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京都市伝統産業技術者研修修了 |
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個展(太陽事務/京都) |
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グループ展多数 |