独自企画や地域との連携で、コンサートや講演会、ワークショップなど、さまざまなイベントを開催しているミュージアム。ライブ感あふれる活動をスタッフがご案内・ご報告します。
No.162 「こもれびを食べる動物になろう!」 ワークショップを開催しました!
2014/07/31
ものづくり工房 中斎
|
|
企画展『手のひらの太陽−「時を知る、位置を知る、姿を残す」道具』に関連して開催しました「こもれびを食べる動物になろう!」 ワークショップをご報告します。
■開催日時:7月26日(土) 午前の部 10:00am〜/午後の部 1:30pm〜
お日さまが照りつけるとっても暑い日。「太陽とお友達になろう!」という、企画展「手のひらの太陽」関連ワークショップにふさわしい日になりました。夏休みに入った子どもたちとそのご家族が、世界のタイル博物館セミナールームに集合。ピンホールカメラの原理を利用した不思議なマスクを大人と子どものペアで一つ作ります。「どんなマスクなのかな?」と、みんな興味津々です。
講師は、「地球と遊ぶ」をテーマに「こもれびプロジェクト」を展開している美術家・木村崇人(きむらたかひと)さん。「『こもれびを食べる動物』って、どんな動物なのかな?自由に想像してくださいね」。
まずは黒い紙をハサミで切って、マスクの土台をつくります。紙が厚いから、小さい子どもたちは切るのがむずかしそう。集中して、慎重に…。
次は、型紙を使ってボールペンで折り目をつけてから、
ハンマーとポンチという道具を使って、今回のマスクのキーポイントになる小さな穴=ピンホールを開けます。
そして厚紙を組み立てて、土台の完成!これからは想像力を働かせて、自由に『こもれびを食べる動物』を作っていきます。
封筒の角を利用して耳や角を作ります。「耳はいくつあるのかな?目は大きいの?小さいの?」
「今回は、ライブミュージアムならではの企画で、『どろ絵の具』を使って絵を描きます。指で描いても楽しいよ」と、木村さん。『どろ絵の具』というのは、焼き物用の土を水で溶いたもの。光るどろだんごの色着けにも使っています。それだけだと、乾くと剥がれてしまいますから、水で薄めた木工用ボンドを混ぜて使います。
楽しいのかな?と指で絵を描き始めた子どもたちは、「ザラザラしてる!」「ヌルヌルだぁ」「気持ちいい!」と、土の感触が気に入った様子です。
目が1つ、口が2つある動物は、「大きいエモノを食べる口と小さいエモノを食べる口なんだよ」。ハート形の耳がいっぱいの「ラブリーうさちゃん!」。家から持ってきた綿をフワフワのヒゲにした動物など。個性的な『こもれびを食べる動物』たちが、できてきました。
派手な色ではありませんが、どろ絵の具が作る筆や指の跡が、マスクを立派なアート作品に仕立てました。
「最後に中に白い紙を入れたら、マスクを持って芝生に行きましょう」。
芝生広場にやってきました。マスクの使い方を教えてもらって、マスクの中をのぞくと・・・「見えた!」「動いてる!」「パパが見える!」「芝生も空も見えるよ!」と、声を上げる子どもたち。
ピンホールカメラの原理で、マスクの中に不思議な風景が見えました。上下逆、左右逆、オールカラーの動く小さな世界です。そして、マスクをつけて芝生の上を歩く子どもたちは、まさしく『こもれびを食べる動物』たちでした。
最後にみんなで記念撮影。「今日は『どろ絵具』という新しい素材でいろいろな表現ができて、今までにない面白い作品ができました。みんなで楽しい時間が過ごせてうれしかったです。お友達にマスクを貸してあげて遊んでくださいね」と、木村さんは結びました。
|
|