建築とデザインとその周辺をめぐる巡回企画展



展覧会案内

海藻 海の森のふしぎ 展<br>Seaweeds, Wondrous Forests of the Sea

海藻 海の森のふしぎ 展
Seaweeds, Wondrous Forests of the Sea

Seaweeds, Wondrous Forests of the Sea


海藻は世界に約1万種、そのうち約1,500種が日本の海に生育しています。私たちは昆布やワカメ、海苔などを古くから食料として利用してきましたが、その他多くの海藻がどのような姿で存在しているのかは意外に知られていません。
本展では、海の植物・海藻に注目し、美しく多様で多彩なその魅力と不思議を、海藻の様々な標本と、明治時代の植物図や写真、その他貴重な資料約300点を通して紹介します。

プレスリリースpdf_icon_s.gif PDF 460KB ※ご覧いただくにはAdobe Reader が必要です。

ギャラリー1(東京): 2013年12月5日(木)〜2014年2月22日(土)休館日:水曜日、12/28-1/5□10:00〜18:00 □入場無料
ギャラリー大阪: 2013年6月8日(土)〜2013年7月23日(火) 休館日:水曜日□10:00〜17:00 □入場無料


展示品リスト BOOKLET
講演会「海を彩る海藻たち 多様でふしぎな世界」(大阪)
講演会「海藻のふしぎな世界を知る!〜海藻学から標本作りまで〜」(東京)
展示会概要
海藻 海の森のふしぎ

クビレヅタ

海藻 海の森のふしぎ

海藻おしば/ハゴロモ
制作・所蔵:野田三千代

海藻 海の森のふしぎ

海藻おしば/アオワカメ(幼体)
制作・所蔵:野田三千代



撮影すべて塚田直寛(STASH)
*画像をご使用の方はLIXILギャラリーまでお問合せ下さい。


多様で多彩な海の植物
身近な存在の知らない世界



私たちが実際に海藻の生息域を目にする機会はなかなかないものですが、海の中を覗いてみると、陸と見紛うような豊かな海中林が広がっていることに驚かされます。まるで地球の創世記を思わせるような幻想的な姿で、様々な種類の海藻が群落を形成し、繁茂しているのです。その鮮やかな色彩はそれぞれの持つ色素によって、緑藻・褐藻・紅藻の3つに分類でき、全身を使って光合成をしながら、卵や胞子で子孫を増やしています。海中生物たちはそこに抱かれるように生活環境をつくりだし、海藻は地球環境保持の役割も担っています。
本展では、様々な標本や資料を通して多彩な海藻の魅力に迫ります。
中央には円を描くようにガラス棚を配し、その中を漂うように、色鮮やかで透明感のあるアクリル・ガラス標本やユニークで美しい形状の押し葉標本が並びます。それを囲むように、研究者らが作成したエキシカータ標本(押し葉標本)、細やかな観察眼で描かれた顕微鏡画、さらに日本の海藻学の開拓者・岡村金太郎の仕事を紹介します。岡村は海藻ひとすじに研究を続け、多くの著書を著したことでも知られています。また、藻場の様子や海中林の写真を多数大画面でご覧いただきます。
陸上の植物にも劣らないほどの美しい色と様々なかたちをもつ海藻の、不思議で神秘的な生態を伝えます。

見どころ

@エキシカータ標本
神戸大学内海域環境教育研究センターが中心となって、瀬戸内海全域で採集された188種のエキシカータ*標本(押し葉標本)から厳選した39種を、緑藻・褐藻・紅藻に分類して展示します。色の違いや形状の多様さ、個々の特徴をじっくりと観察いただけます。
*エキシカータとは、研究者や研究施設の間で交換される目的で複数部作成される標本のこと。
 
A岡村金太郎の植物画
日本の海藻学の開拓者・岡村金太郎(1867-1935)。東京大学に入学し矢田部良吉の指導を受けて海藻の研究を開始した1889年を、わが国における海藻学史の始まりという説があり、また後世の研究者に大きな影響を与えた人物です。今回は彼が1907年から1937年にかけて執筆した『日本藻類図譜』の中に収められている海藻原画を25点展示します。出版された当時は単色刷りだったため、長らく線画だと思われてきました。着彩され丹念に描き込まれた海藻図の正確さや精密さ、美しさをご覧ください。

B海藻おしば作家・野田三千代の押し葉標本
美しさを留める「おしば」制作の手法を研究者とともに開発した野田三千代の標本は、学術標本とは違い華やかで端正なことが特徴です。今回はレースのような風合いのコナハダ科、鮮やかな緑色のハゴロモ、穴が独特のカゴメノリなど180点を展示します。

C写真映像/海の森の主役・褐藻類が生い茂る海
コンブやアラメ、ホンダワラなど、大型の海藻は「海中林」と呼ばれる海の森を作り、魚をはじめ水生生物に生活の場を与えています。
海の植物としては最も巨大な、コンブの仲間・ジャイアントケルプのつくる海中林を始め、国内外の海の森の写真を映像でご覧いただきます。

展示にあたり、関係の皆様には多大なるご協力を賜りました。この場をかりて厚くお礼申し上げます。



[企 画]
LIXILギャラリー企画委員会
[制 作]
株式会社LIXIL
[協 力]
神戸大学内海域環境教育研究センター、国立科学博物館、名古屋大学博物館、北海道大学理学研究院、野田三千代

BOOKLET
海藻 海の森のふしぎ
『海藻 海の森のふしぎ』

2013年6月中旬刊行
本文76ページ
定価:1890円(税込)  LIXIL出版
会場風景
海藻 海の森のふしぎ
海藻 海の森のふしぎ

海藻 海の森のふしぎ
海藻 海の森のふしぎ

2013年 大阪会場写真





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