写真:(上)老杉神社の神饌、(下)春日神社の神饌 撮影/杉原正樹
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五穀豊穣、村内安泰
オコナイは、神との対話 祈りのかたち
滋賀では神と人の絆が今も息づいている。
全国でも多くの祭りが残る湖国、滋賀県。なかでも年頭に村内安全・五穀豊穣を祈願する「オコナイ」の行事は神様と村人たちを強く結ぶ大切な儀式であり、古くから伝承によって受け継がれてきました。
「オコナイ」の中核をなすのが神様の食事、供物です。
稲作文化を象徴する鏡餅や花餅、またその土地で取れる木の実や野菜などさまざまな食材が、まわりを装飾する花や勧進縄とともに、伝承の形式にそって毎年供えられてきました。それらは村人たちが神様と交信するコミュニケーションツールとして重要な役割を果たし、湖国では地域によって、またそれぞれの「オコナイ」によって驚くほど多様な姿を見せています。今展では、このような独自性に富んだ「オコナイ」のありようを、その象徴となる神様へのお供え物と周辺の装飾や道具などに焦点をあてて、紹介します。
今回の展示・取材にあたり、オコナイに携われた皆さま、および滋賀県高島県事務所をはじめ関係の方々に多大なるご協力を賜りました。この場をかりて厚く御礼申し上げます。
[企 画]
INAXギャラリー企画委員会
[制 作]
株式会社INAX
[協 力]
高月町立観音の里歴史民俗資料館、長浜市長浜城歴史博物館、栗東歴史民俗博物館
BOOKLET
『オコナイ 湖国・祭りのかたち』
2008年6月刊行
本文75ページ(カラー54ページ)
定価:1575円(税込)
INAX出版
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