A 日本伝統の金属工芸の技と現代の新しい技術の調和
宮田は千年以上続く新潟県佐渡島伝承の「蝋型鋳金」工芸作家の家に生まれました。日本海の厳しくも豊かな自然や金、銀、銅に恵まれ、順徳上皇や日蓮、世阿弥が過ごした土地はまた、金属工芸から陶芸、能と雅やかな文化が息づく土地です。そうした背景の中、父親の手元を飽かず眺めて成長した宮田は、東京藝術大学に進学します。
現在は東京藝術大学学長を勤め、父祖伝来の伝統技術に加えて、自ら学んだ「鍛金技術」を後進に伝えています。歴史的技術の中にレーザーカットやチタン素材を用いるなど常に挑戦を続けている姿勢は、伝統と現代の調和を体現し、その先の未来を見つめています。