A ネイルアートやビーズでつくられた世界
実は百合に見える花は、作家自身がネイルアートでつくった造形物です。同様に蜘蛛の巣は金鎖とスパンコールで、網に捕われた蝶々は鱗粉ならぬラメの煌きを放っています。若い女性らしい化粧小物やファッションアイテムによる造形物は、光と闇のコントラストや技術効果によって、シャープでスタイリッシュな世界をつくりあげています。
B テーマは「エターナル・ビューティ」
村山加奈恵は現在、東京藝術大学大学院修士課程に在籍中です。写真家のサラ・ムーンに影響を受けて写真を撮影するようになり、19歳の時に憧れの写真家、藤原新也が審査員を務める「EPSON COLOR IMAGING 2007」に出品した作品が準グランプリを受賞し、現在の作品を制作するようになります。
セルフポートレイトや等身大のモチーフで構築された濃密な世界からは、永遠の美や不老不死という普遍的なテーマが浮かび上がります。