建築・美術展 GALLERY 2




展覧会案内

母袋俊也 展 -窓―像 KY OB AS HI-

母袋俊也 展 -窓―像 KY OB AS HI-

2008年11月4日(火)〜11月26日(水)

■ 休館日
日祝日
■ 開館時間
10:00〜18:00
■ 観覧料
無料

アーティスト・トーク 2008年11月4日(火) 18:00〜19:00

アートニュース

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Photo:  見晴らし小屋 「アートプログラム青梅2007ー出会いのよりしろ」 吉川英治記念館・青梅/東京



展示会概要
母袋俊也(MOTAI Toshiya)さんは、1980年代のドイツ留学中から、屏風から着想を得た独特の「複数パネル連携の絵画」を描き、国内外で幅広い活躍をしてきました。これまでに数多くの個展やグループ展などで発表をしています。

母袋さんの「横長フォーマート」の作品は、1995年に相模原市藤野にアトリエを移してから、大きく変わります。藤野の風景は大小の山々の重なりからなり、その視界のアップダウンの変化が、サイト・スペシフィックな母袋さんの作品に影響を与えることになりました。
そうして生まれたのが、様々なフォーマートの窓で切り取る視覚体験装置「絵画のための見晴らし小屋」シリーズです。
このシリーズは2000年頃から始まり、第2回「2003越後妻有アートトリエンナーレ」では野外に見晴らし小屋を設置して、自然風景を絵画に見立て、母袋さんによって切り取られた小屋の内部のいくつかの隙間より、自然風景を覗くという作品をつくりました。
360度遥かに広がる森林や山々、青空や積乱雲を、山の傾斜地に建てられた人ひとりでいっぱいになる小さな暗い小屋に入り、30×10cmほどに切り取られた窓から覗く。そこでは、建築の丸窓などによって庭や風景を切り取って見せることとは異なる、覗くという行為の持つ妖しさや緊張感が、作家が導く選びぬかれた視点を追体験することに重なり、見る者に強烈な体験を与えました。

母袋さんはこの後2006年には、埼玉近代美術館にて、「風景・窓・絵画―アーティストの視点から」を開催し、常設コレンクションのいくつかが、この「絵画のための見晴らし小屋」のある館内に持ち込こまれ、多種の作品を母袋の装置作品から覗き観るという、視覚の多重構造的体験の展覧会を行ないました。 日頃見慣れている名画や名品を、母袋独自の視線で観るという行為は、実写映像や写真作品とも異なり、凡庸なわが視点に愕然とさせられ、改めて作品の美しさや、気がつかなかった部分に気づかされる、衝撃がありました。
母袋俊也展

「M377 TA・KY OB AS HI」、「絵画のための見晴らし小屋・KYOBASHI 1,2」、「M378 kyobashi 1 」「M378 kyobashi 2 」

母袋俊也展 母袋俊也展

「M377 TA・KY OB AS HI」、「絵画のための見晴らし小屋・KYOBASHI 1,2」より

今展では、INAXギャラリーのホワイトキューブの外側にある細いラウンジの、三つの窓に「膜窓」作品。(窓に直接カッティングシートを張って、実景を切り取る)
スペース内には、京橋界隈をイメージした母袋さんの10mのペインティング作品「TA ・ KY OB AS HI」を展示。(TAは立川市在住時代に考案した「複数型パネル作品」の意味、その後の京橋の文字が4つに分かれているのは2枚1組計8枚のパネルの意味)
そして、ペース入り口付近にオリジナルの「見晴らし小屋」を設置して、その窓より切り取られた「像」によって、さらに母袋さんの作品の新たな「像」へと連鎖していく作品を展示します。 母袋俊也さんの京橋をテーマにした新作をぜひ体験ください。
母袋俊也展 母袋俊也展

「M378 kyobashi 1」、「絵画のための見晴らし小屋・KYOBASHI 1,2」より

母袋俊也展

「M377 TA・KY OB AS HI」

母袋俊也展 母袋俊也展

「膜窓+視点板・KYOBASHI 1,2,3」より /Photo:INAXギャラリー会場 展示作品

作家略歴
1954 長野県に生まれる
1978 東京造形大学絵画専攻卒業
1983-87 フランクフルト美術大学 絵画・美術理論 R.ヨヒムス教授に学ぶ
2000〜 東京造形大学教授(’93〜専任講師、’94〜助教授)
■ 略歴
ドイツ留学中の1986年、複数パネル連携の絵画形式の着想を得、フォーマート(画面の縦横比・サイズ)と精神性の相関をメインテーマに制作展開、理論研究をすすめる。 帰国後、日本障屏画と西欧祭壇画の構造比較研究を経て、立川のアトリエ(’88〜)で制作された偶数連結、余白、横長フォーマートの特徴を備えた作品群は、'95 のアトリエの藤野への移設を契機に ”TA”(TAchikawa)系と命名される。 それら ”TA ”系絵画は’99年以降連続的に制作される外界の光景を様々なフォーマートの窓で切りとる視覚体験装置《絵画のための見晴らし小屋》(野外作品)と連関しながら展開している。
■ 個展
1979 真和画廊/東京(1980)
1981 シロタ画廊/東京
1984 ギャラリーヴィレムス/フランクフルト
1985 シュテーデルシューレ/フランクフルト・ギャラリーヴィーゼンマイヤー/ヴァイルブルク
1987 ボン文化センター/ボン・ギャラリープルマン/フランクフルト・JALギャラリー/フランクフルト
1990 「母袋俊也 絵画・水彩」ストライプハウス美術館/東京
1991  「オマージュ1906 水彩」aptギャラリー/東京 ・「平面・余白・モダニズム」ギャラリーαM /東京
1992  「from Figure」aptギャラリー/東京・「素描1001葉のf・zより」ギャラリーTAGA /東京 ・「リトグラフ−Le Ballet」ギャラリー福山/東京
1993 「paper-foldscreenー開かれる翼ー」ギャラリエ アンドウ/東京(1994) ・「Koiga-Kubo」ギャラリーなつか/東京 
1994  「from Figure」ギャラリーTAGA /東京 ・「from Plant」aptギャラリー/東京
1995 「Hossawa」ギャラリーなつか/東京 ・「Waage・TA」かわさきIBM市民文化ギャラリー/神奈川
1996  「Wien」ギャラリーTAGA/東京 ・「Stephan 2」ギャラリエ アンドウ/東京 ・「TAAT - NA・KA・OH」ギャラリーなつか/東京
1997 「TAaT」ガレリアラセン/東京 ・「TA/NakaOh」ギャラリール・デコ/東京 ・「Print works」ギャラリエ アンドウ/東京 ・「TAaT」ギャラリーYou /京都
1998 「NA・KA・OH 2」ギャラリーTAGA /東京 ・「Gemalde・papiearbeiten」ライン・ルーアクンストアカデミー/エッセン
1999 「ta・KK・ei - TA・ENTJI」ギャラリーなつか/東京  「ドローイング インスタレーション ta・KK・ei」ギャラリエ アンドウ/東京
2000 「ARTH・UR・S・SE・ATAR」ギャラリーTAGA /東京 ・「Project 絵画のための見晴らし小屋」ギャラリー毛利/東京
2001 「TA・MA UNOU HI」エキジビジョン・スペース、東京 国際フォーラム/東京   ・「magino・fujino」ギャラリーなつか/東京   ・「Quadrat / full」ギャラリエ アンドウ/東京
2003 「TA・SHOH─Qf・SHOH《掌》」ギャラリーなつか/東京
2004 「絵画──見晴らし小屋 TSUMAALI」アートフロントギャラリー/東京
2005 「母袋俊也 Qf・SHOH150《掌》」ギャラリーなつか/東京 ・「母袋俊也《Qf》その源泉」エキジビション・スペース/東京
2007 「母袋俊也 TA・KOHJINYAMA」ギャラリーなつか/東京  ・「母袋俊也 <絵画のための見晴らし小屋> 水平性の絵画<TA>の流れ」辰野美術館/長野
■ グループ展
1983 シュテーデルシューレ(‘85)
1986 バーデン州クンストフェアアイン/カールスルーエ ・ フランクフルタークンストフェアアイン/フランクフルト
1987 フランクフルト市民ギャラリー/フランクフルト
1990 「IMPACT3.’90」ギャルリーユマニテ東京/東京
1992 「山村昌明を偲ぶ集い」ぎゃらりい宏地/東京
1993 「初夏展」ギャラリーTAGA ・「プリントフォリオ展」ギャルリ伝/東京
1994 「IMPACT27.’94」ギャルリーユマニテ東京 ・「Abflug 1」ギャラリーブロッケン/東京 ・ 「Brucken Schlag」インテックス大阪/大阪
1995 「Ambient3」ギャラリー美遊/東京 ・「現代美術3人展」ギャラリー82 /長野  ・「Brucken Schlag」Messe Frankfurt /フランクフルト ・「摩天楼の眺望」ゼクセルズーム/東京 ・  「コンテンポラリーByobu」池袋西武スタジオ5/東京
1996 「所蔵展」ギャラリーTAGA ・「September Site」ガレリア ラセン ・「Abflug 2」ゼクセルズーム/東京
1997 「Gallery Collection」ギャラリーなつか  ・「A Piece of My Art 4」ギャラリー美遊 「SMALL SIZE COLLECTION」ギャラリーなつか ・「’97 大邸アジア美術展」大邸文化芸術会館/韓国
1998 「セレクト展」ガレリア ラセン ・「神奈川アートアニュアル」神奈川県民ホールギャラリー/横浜 ・「川村龍俊コレクション展」東京純心女子大学 純心ギャラリー/東京
1999 「第2回Fujino国際アートシンポジウム’99」藤野/神奈川  ・「SSA・アニュアル展」ロイヤル スコティッシュ アカデミー/エジンバラ・スコットランド  ・「Artisits+Itazu Litho-Grafik展」文房堂ギャラリー/東京   ・「SMALL SIZE COLLECTION」ギャラリーなつか
2000  「現在に起つ作家群」ギャラリー毛利 ・「ギャラリーTAGA10周年記念展」ギャラリーTAGA 「Select 2000」ガレリア ラセン ・「トルコ支援 こころのパン」芸術の家/デルメンデレ/トルコ
2002 「East act East」ギャラリーシエスタ/東京 「トルコ こころのパン」イズミット市立美術館他5都市巡回/トルコ 「Water-Sensation」ギャラリーGAN・f /東京    ・「菜の花里美発見展」千葉市
2003 「中川久・母袋俊也」かわさきIBM市民文化ギャラリー ・「第2回大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2003」新潟 ・「代官山アートフェア」ヒルサイドフォーラム/東京 ・「京橋メロン堂」アートスペースASK /東京
2005 「郷土ゆかりの作家たち?」新見市美術館/岡山  ・「新潟市中越地震チャリティー作品展」上越市民ギャラリー/新潟
2006  「第3回大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2006」新潟  ・「<絵画>は<絵画>を超えて」ギャラリーなつか/東京  ・「風景・窓・絵画−アーティストの視点から:母袋俊也の試み」埼玉県立近代美術館(常設展特別プログラム)  ・「Abflug 2006 アウフヘーベン」ギャラリーOPENDOOR /東京  ・「日本人アーティスト年賀状展」ギャラリーSKC /ベオグラード、セルビア
2007 「Fuse/Fureru」 東京造形大学美術館/東京 ・京都造形大学 ギャラリーオーブ/京都 ・「アートプログラム青梅2007ー出会いのよりしろ」 吉川英治記念館・青梅/東京

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