A 純白の世界
山元の作品には、卵の殻でできているかのような薄さと硬質なイメージがあります。卵殻の変体を思わせるデザインから、カメリアや薔薇のリースのようなかたちまで、山元の表現は多様な広がりを見せています。
会場ではホワイトキューブのギャラリースペースで、白い展示台の上に、白い作品が設置される純白の世界観をご覧下さい。
B ほんのりと温かいゆで卵
山元は、社会人を経てから京都造形大学陶芸コースで陶芸を学びました。ホテルに宿泊しながら受けた講義の中で、何をつくるかほとほと迷っていた時、朝食にでたゆで卵にインスパイアされました。掌でころころと転がした温かいゆで卵は、幾何形体の楕円という完全なかたちと、自然物という存在感をあわせもった魅力のあるモチーフでした。卵を基に型成形で殻の断片を何百もつくり、それを再構成しています。