お知らせ&トピックス


LIXIL ブックギャラリー お勧めの本 8
「早わかり世界の六大宗教」

世界の六大宗教.png



 「宗教とは、一般に、人間の力や自然の力を超えた存在を中心とする観念であり、また、その観念体系にもとづく教義、儀礼、施設、組織などをそなえた社会集団のことである。」(ウィキペディアより引用)

という定義を読んだところで、宗教というものの概念を理解できた気にはならないのではないか。
そこで登場頂くのが本書である。

 1つの宗教だけではなく、ヒンドゥー教、神道、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教と、6つの宗教を並べて比べてみることで、違いが際立ち、非常に解りやすくなっている。併せて、ごくごく一部とはいえ、それぞれの聖典を直接読むことで、真髄に触れることができるのも確かなのである。共同体のバインド(縛るもの)として宗教が説明されており、様々な宗教におけるタブーの意味も腑に落ちる。

 「人智を超えた」という言葉を耳にして、「神」という言葉を思い浮かべる人は、キリスト教やイスラム教など、絶対神を持つ宗教に近しい人かもしれない。仏教は、絶対なる神を持たない宗教であり、開祖であるブッダも決して神ではない。人間の力を超えたものとしてすぐに「自然」という言葉に結びつく思考は、熱心な信者ではないとしても仏教的思想を根底にしている証なのだ、ということに本書を読むと気づかされる。




早わかり世界の六大宗教/釈徹宗著/294ページ/朝日新聞出版/\780+税

ページの先頭へ

LIXIL Link to Good Living

Copyright © LIXIL Corporation. All rights reserved.