INAXライブミュージアム 土・どろんこ館

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一緒に土を楽しもう! ワークショップ ご案内とご報告

土の魅力を楽しみたい人 集まれ!!
いろんな仲間たちと、時や場所を共にしながら土に触れ、ここちよい汗を流しませんか。

瀬戸と常滑、「やきものを積んだ街かど」観察ツアーご報告

企画展「やきものを積んだ街かど−再利用のデザイン−」の関連企画として、5月22日(日)に開催した『瀬戸と常滑、「やきものを積んだ街かど」観察ツアー』。
講師案内のもと、やきものを積んだ風景を求めて、瀬戸と常滑を一日で訪ねました。

名鉄尾張瀬戸駅に集合。8〜74歳まで幅広い年齢層の参加者が2グループに分かれ、服部文孝さん(瀬戸市美術館館長)、坂井基樹さん(編集者・本展企画委員)ガイドのもと、まずは瀬戸の街を歩きました。


窯神町民家の窯垣

碍子が使われた珍しい壁を説明する服部さん


「窯垣が長年崩れないのは、風雨で締まるように積まれているから。理にかなったデザインです」との説明に、「やきものは呼吸している自然素材だね」「コンクリートじゃこうはいかない」「人間の知恵だ」と、話が弾みます。


窯垣の小径

窯垣の小径

途中、雨に降られましたが、「やきものの色が深まってきれい!」と、前向きな参加者。
「窯垣の小径(かまがきのこみち)資料館」と「瀬戸本業窯」も訪れました。


窯垣の小径資料館を見学

当時を語る瀬戸本業窯7代目・水野半次郎さん

棚板やツクなど窯道具のほかに、染付磁器の枕や、便器、滑車、碍子などさまざまな製品が積まれているのを目の当たりにして、参加者は瀬戸のやきもの産業の巨大さと、その奥深さに触れた思いでした。

瀬戸蔵ミュージアムへ移動し、参加者が道中撮影した写真のなかからベストショット4 枚を選び、意見交換。


ベストショットから:
「どしゃ降りのなか訪れた窯垣の小径資料館。棚板がきれいな窯垣と雨の模様。今日の表情がよく出ている」


瀬戸蔵ミュージアムを見学後、常滑へ移動しました。


雨も上がった常滑では、中野晴久さん(常滑市民俗資料館館長)がご案内。定番のやきもの散歩道のほかに、観光ツアーでは歩かない山方地区の、クネクネと曲がった細い道を進むと、土管や焼酎瓶を積んだ風景があちこちに。


擁壁として積まれた焼酎瓶

建物の土台に積まれている

常滑在住の参加者からも、「こういう視点で歩いたことがなかったから、いろいろ発見があって新鮮」との声が聞かれました。


登窯(陶栄窯)を覆う小屋の壁に積まれた井戸筒を説明する坂井さん

山方地区は穴場のスポット

「これは手捻りでつくった明治の土管。美しいですね」「これはマンガン釉を柄杓(ひしゃく)で掛けた跡です。非常にうまく焼けています」。中野さんの説明で、街角の土管一つひとつに、それをつくった人たちの姿が重なっていきます。


地元の人にもあまり知られていない、風情ある道

家の塀として積み上げられた焼酎瓶や硫酸瓶

最後はライブミュージアムで、参加者撮影のベストショット写真5 枚を選び、意見交換会。


ベストショットから:
「深い緑の苔がカッコよく生えていた。壁になって、長い間ここにいたんだなぁ」

「瀬戸は繊細、常滑は大胆という印象」「2箇所を一日で、比較しながら見て周るという企画が楽しかった」など、参加者から感想が。多くに気づき、学んだ楽しいワークショップとなりました。


本展覧会に併せて作成した、瀬戸と常滑の散策マップ(無料配布しています)を片手に、皆さんもぜひ、“やきものが積まれた風景”を見て周ってください。

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