INAXライブミュージアム 土・どろんこ館

INAXライブミュージアム 土・どろんこ館

展覧会のご案内(1階 企画展示室)

土・泥・やきものと、人々の生活・文化に関する企画展を開催しています。

19世紀の幸せなものづくり
〜ウィリアム・ド・モーガンがタイルに残したメッセージ

The Joy of Manufacturing―William De Morgan's Tiles: A Message from the 19th Century


会期:2010年9月18日(土)〜2011年3月14日(月)
※2会場で開催しています

■プレスリリースはこちら⇒


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会場 1

「土・どろんこ館」企画展示室

会場 2

「世界のタイル博物館」企画展示室

開館時間 10:00am 〜 5:00pm
(入場は4:30pmまで)
休館日

第3水曜

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企画・制作:  INAXライブミュージアム
特別協力:   ド・モーガン財団
後援:      ブリティッシュ・カウンシル
企画協力:   株式会社ブレーントラスト、吉村典子
展示デザイン: 株式会社ゼロファーストデザイン



【関連セミナー】

「ド・モーガンのものづくり思想とタイルの魅力」

内 容

ド・モーガンのものづくりの思想を、その時代背景や人物像、こだわりの技術や作品、今も高い評価を受けている美しいタイル空間から読み解きます。

講 師

佐戸川 清 [(株)ゼロファーストデザイン 代表取締役]
吉村 典子 [宮城学院女子大学 英文学科准教授]
山中潤一 [(株)INAX 取締役上席執行役員 タイル建材事業部長]

開催日

2010年9月18日(土)

時 間

1:30pm-3:00pm

会 場

「世界のタイル博物館」セミナールーム

定 員

50人、要事前申込。
セミナーは聴講無料。ただし、展覧会の見学には共通入館券が必要。

申込方法

「氏名、電話番号、聴講人数」を明記のうえ、FAXかメールにてお申込みください。
Fax:0569-34-8283  E-mail:event.ilm@i2.inax.co.jp

交流会

セミナー終了後、ピッツェリア ラ・フォルナーチェにて交流会を開催します。


《講師プロフィール》
※佐戸川 清 [(株)ゼロファーストデザイン 代表取締役]
国内外における環境デザイン、プロダクトデザイン及び商業空間、百貨店、ライフスタイルショップ、家具専門店の企画、VMD企画、国内外のイベントプロデュース等、幅広い活動を行っている。

※吉村 典子 [宮城学院女子大学 英文学科准教授]
愛知県生まれ。京都工芸繊維大学大学院博士課程修了、デザイン史・工芸史専攻。2009年から一年間、ヴィクトリア&アルバートミュージアム客員研究員としてウィリアム・ド・モーガンを研究。


【ギャラリートーク】

当館学芸員:竹多格&後藤泰男が、会場2室にて展示内容を解説します。
ライブミュージアム日記でもご紹介中⇒

開催日
(土)

2010年9月25日/竹多、10月30日/後藤、11月27日/竹多
2011年1月22日/竹多、2月26日/竹多

時間&集合場所

各日2:30pmより
「土・どろんこ館」企画展示室入口に集合ください。予約不要。
ギャラリートークへの参加は無料。ただし、展覧会の見学には共通入館券が必要。



19世紀の幸せなものづくり―ウィリアム・ド・モーガンがタイルに残したメッセージ

産業革命後の19世紀後半のイギリスでは、機械による大量生産が主流となり、豊かな住まいを求めて一大建築ブームが起こりました。人々はこぞって住宅のインテリアを美しく装飾するようになります。しかし一方で、タイルの工業化はものづくりの現場で人間の疎外化を生み出します。大量生産のもと、職人たちは機械の一部と化し、ものづくり全体に関わるという達成感や充実感は失われてしまいました。

展示風景

ウィリアム・ド・モーガン(1839−1917)は、ウィリアム・モリスと共にアーツ・アンド・クラフツ運動を進めた重要な芸術家の一人でした。ロイヤル・アカデミーに学んだド・モーガンは、画家の才を有しただけでなく、想像力に富んだ機械工、化学者、技術者であったと評されています。

展示風景

原料の調合や図柄の下絵描き、窯の設計にいたるまで、製造工程のすべてに自ら関与し、美しいタイルの数々を作り上げていきました。手づくりにこだわりながらも量産できる方法を模索し、「手描き転写」という新しい絵付け方法を編み出します。また、「ルビー・ラスター」に代表される金属光沢釉の開発も手掛けました。工房では、イスラームの草花文、ダイナミックにデザイン化された動植物などの下絵を精力的に描き、仲間の職人がそれをタイルや陶器に絵付けしていきました。そこには、ド・モーガンが人を大切にし、仲間と一緒にものづくりを行なった様子が伺えます。

展示風景

本展第1会場では、ド・モーガンの作品をとおして彼の人間味あふれるものづくりの思想を伝えるとともに、当時の中産階級の人々が郊外に建てた邸宅の、青いタイル張りのホールや、ルビー・ラスターのタイルを使ったコージー・コーナー(暖炉脇のくつろぎ場所)のある部屋を再現するなど、人とものづくりの本質に迫ります。

展示風景

また、第2会場では、ド・モーガンが追求したタイルによる空間装飾を、映像インスタレーションや当時のインテリアシーンから探り、タイル装飾の新しい提案を試みます。

In the latter half of the 19th century, mechanized mass production had become part of the mainstream in Britain, and people turned into cogs in a machine, causing them to lose their sense of accomplishment and fulfillment in making things. It was at this time that William De Morgan (1839-1917) established new techniques that do not lead to human alienation. A famous artist and designer, he was also recognized for his imagination and skill with machinery and as a chemist and engineer; some of his achievements included developing a new technique in tile production called “hand-painted transfer” as well as a new glaze called “ruby luster”. Through his works, which emphasized the handmade, we would like to present De Morgan's approach to craftsmanship and its warm human touch.

【関連書籍のご案内】

『19世紀陶器装飾の巨匠 ウィリアム・ド・モーガン


冊子表紙

ウィリアム・モリスの同志として、19世紀イギリスの装飾美術界をリードし、陶器装飾の分野で才能を発揮したウィリアム・ド・モーガン。その仕事の全貌を紹介する展覧会の開催に合わせて、刊行する1冊。

図版構成
本文79ページ、オールカラー、価格:1,524円+(税)

1.モリスとの出会い、影響
2.技法と素材
3.デザインの源泉と主題
4.室内装飾のタイル
ウィリアム・ド・モーガンと「アーツ・アンド・クラフツ」

執筆:ヘレン・ダンスタン・スミス(ド・モーガン財団理事)
    吉村典子(宮城学院女子大学准教授)>
発行:ウィリアム・ド・モーガン出版委員会

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