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土・泥・やきものと、人々の生活・文化に関する企画展を開催しています。
ゆらぎ モザイク考 ―粒子の日本美 Mosaics of Fluctuation―Japanese Particle Aesthetics
会期:2009年1月10日(土)〜6月16日(火)
■プレスリリース
PDF 155KB
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■「モザイク壁 再現制作模様」のニュースリリースはこちら
企 画 INAXライブミュージアム企画委員会
制 作 株式会社INAX
協 力 東京国立博物館
展示デザイン 西本剛己(ARTLAB+)
*西本 剛己(にしもと たけみ) 略歴*
美術家/デザイナー、ARTLAB+(アートラボプラス)代表
明星大学造形芸術学部准教授
2005年「愛・地球博」瀬戸日本館代表作家
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【トークのご案内】
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久住有生(くすみなおき)※
〔左官職人〕×後藤泰男〔ものづくり工房〕 |
演 目 |
「手技が生んだ、土とタイルの妙――歴史的な壁を再現して」
東京国立博物館本館ラウンジや桂離宮、芝川又右衛門邸、帝国ホテル旧本館など歴史的建造物の壁面の復元を通して、学んだことや苦労したことを語っていただきます。
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日 程 |
2009年2月21日(土) |
時 間 |
4:30pm〜5:30pm |
会 場 |
「土・どろんこ館」多目的ホール |
定 員 |
50人、当日16:00より先着順。聴講無料 |
交流会 |
トーク終了後、「世界のタイル博物館」エントランスホールにて交流会を開催いたします。 |
※久住有生(くすみなおき):1972年淡路島生まれ。1995年久住有生左官を開設。海外経験も豊富で、日本の文化財建築の現場で腕を磨く。高い左官技術と独創的なアイデアで建築に新風を吹き込み、大きな評価を得ている。
心地よいモザイクが、ここにある
薄暗い教会やモスクのなかできらきらと輝くモザイク画。それは古代オリエントで誕生しローマ、ビザンティン、西アジアへと広がりながら、人びとを魅了し続けました。いつしか「モザイク」という言葉は、細かな粒子が集まった視覚的なイメージを表すようになり、さらには「モザイク国家」など、日常会話のなかで使われるほど普及しています。
日本では、モザイクという概念は明治時代になってようやく知られ始めます。陶片やガラス片が埋め尽くされた壁は、ヨーロッパやイスラームの雰囲気を醸し出す、特殊な演出装置でした。
しかし、その言葉を知る以前から私たちは、時を経た瓦葺きの屋根、石畳のある庭など、「モザイク」と見立てられる現象を無意識に美しいと感じてきました。西洋や西アジアの模倣ではなく、日本人の愛した、余白やゆらぎをもつモザイク。
本展では、西洋のモザイクとして、全長約4.8mに及ぶ、5世紀シリアの大理石床モザイクを対で展示。また、ゆらぎをもつモザイクとして、東京国立博物館本館ラウンジのモザイク壁面を、幅1.86m×高さ3.6mほど復元展示しています。さらに、身のまわりにあるさまざまなモザイクを“見立てモザイク”としてご覧いただきながら、心地よいモザイクとは何かを考察しています。どうぞお楽しみください。>
【関連書籍のご案内】
新刊 INAXミュージアムブック
『ゆらぎ モザイク考―粒子の日本美』
「モザイク国家」など、「モザイク」はごく日常の言葉として使われていますが、この概念は、明治時代に日本に本格的に入ってきました。しかしその言葉を知る以前から私たちは、時を経た瓦葺きの屋根、石畳のある庭など、「モザイク」と見立てられる現象を無意識に美しいと感じています。それらは、ゆらぎや余白をもつモザイクとも言えそうです。本書は身のまわりにあるさまざまなモザイクの現象を迫力のある写真で紹介し、改めてモザイクとは何かを考え、同時にヨーロッパともイスラームとも違う、日本人にとって心地よいモザイクを探っていきます。
【図版構成】2009年1月10日発売予定
本文64ページ、オールカラー、価格:1,500円+(税)
*鳥瞰四千フィート―モザイクは地球を覆う(橋本文夫)
*見立てモザイク―これもモザイク、あれもモザイク
*言葉が「モザイク」(金田一秀穂)
*輝きの変遷―素材から見た「モザイク史」(浅野和生)
*「バラツキ」と「ゆらぎ」のあるモザイク―五千五百年前のモザイク壁復元から(後藤泰男)
*モザイク的思考の始まり(竹岡俊樹)
*モザイク日本上陸―日本の近代建築とモザイク(米山 勇)
*ゆらぎモザイク誕生―東京国立博物館 ラウンジ内装物語(佐野由佳)
INAX出版のサイトへ
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